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#68 燻製について

研究部Aチーム 主任 山本 宰睦 | 更新日:2016.06.02

 今回は「燻製(くんせい)」についてご紹介します。
 「燻製」は食材を煙で燻(いぶ)し保存性を高めるとともに特有の風味を付与した食品、またはその調理法を言います。元々は食品の保存性を高め長期保存可能な状態にする技術でしたが、保存技術の発達した昨今ではその意味合いは失われ、香りや食感、風味を楽しむためのものへと変化していると言えます。皆さんに馴染みのあるベーコン・ソーセージ、スモークサーモン、スモークチーズ等に加え、昨今では塩、オリーブオイル、しょうゆ等、保存性を高める目的ではなく特有の風味を楽しむための燻製製品が市販されています。燻製専門の居酒屋や、ちょっと贅沢な燻製おつまみがスーパーに並ぶなど、燻製は今"ひそかなブーム"と言われています。

 さて、燻製の方法にはいくつかの種類があります。燻製は木材を高温に加熱した際に出る煙を食材にあてて作りますが、煙の温度によって熱燻、温燻、冷燻の3つに分かれます。

熱燻
高温で燻す方法で、製造時に食材が加熱調理されます。燻煙時間は短く手軽にできる方法です。バーベキューやご家庭等で燻製を作る際はこの方法が一般的です。
温燻
30~60℃程度の煙で燻します。長時間比較的高温で燻すため、水分が減少し燻製本来の保存性の向上が図れます。一般に燻製といえばこの温燻を指すことが多いです。代表的な製品にベーコン、ソーセージ等があります。
冷燻
低温の煙で燻します。木材は高温に加熱しなければ煙を出さず、出た煙も高温ですが、冷燻の場合はこの煙を冷やして食材を燻すため、大掛かりな設備が必要になります。燻煙時間が長期にわたり、入念な下処理や衛生管理、温度管理が必要になるため、燻製方法の中では最も困難な方法です。代表的な製品に生ハム、スモークサーモン等があります。
この他に、木材を加熱した際の煙を捕集し食用に精製した燻液(くんえき)を使用し食品に風味を付ける手法もあります。

 マリンフードで製造している「ミルクを食べる乳酪私の燻製バター」や「ミルクを食べる乳酪私の燻製細切りシュレッドチーズ」はそれぞれバター、チーズをりんごの木のチップとピート(泥炭)によって燻した商品です。バターやチーズは温度が高くなると溶けてしまいますので、冷燻のような低い温度で燻製する必要があります。通常の冷燻であれば温度管理を行い長期間燻す必要があり高いコストがかかってしまいますが、弊社では低温で、かつ短時間で食材を燻製にする技術を確立し、バター・チーズの燻製を安定的に量産化することを可能にしました。他では味わえない美味しさを多くの方々にお伝えしたいと思っております。是非ご賞味ください。