パブリシティ

独自性ある商品展開図るマリンフード
「ヴィーガン」シリーズに寄せられる喜びの声

●根付きつつある「ヴィーガン」
 2015年は品薄となったバター関連商品の販売が大きく伸び、同年12月期の売上高は200億円に迫った。
しかし16年はその反動により同社が得意とする輸入バター加工品の販路が縮小に転じたことや、輸入チーズ原料が低位安定し、期初に定番価格の下方修正を実施したことなどから、売上高は前年比91%の182億円弱となった。 ただしチーズ代替品の「スティリーノ」の販売は安定しており、過去最高益達成の柱となった。 今年は国内の乳価が上がり、輸入チーズ原料も高値をつけ、チーズ製品の価格改定に動いている。
 こうした中、昨年8月に発売した「ヴィーガン」シリーズの販売が好調だ。 動物性原料を一切使用せず、ヴィーガン(完全菜食主義者)対応食品として開発したことに加え、アレルギー特定原材料等27品目を含む原材料も一切使用していないヘルシータイプの商品となっている。 ナチュラルシュレッドチーズと同様に加熱すると溶ける「私のとろ~りとろけるヴィーガンシュレッド」と、カロリーを60%カット(ソフトタイプマーガリン比)したヘルシータイプのスプレッド「私のおいしいヴィーガンソフト」を品揃えしている。
 小売店の棚替え時期に合わせて、昨秋、販売実績が一気に上がり、その後ある程度落ち着きを見せたが、春の棚替えに合わせて今年の3月以降、再び盛り返し、順調な販売を続けている。
 同社の公式ウェブサイトには、毎月1万5,000人程度から様々な意見が寄せられている。 毎月公式ウェブを通じたプレゼント企画を実施しており、その応募の際の意見には、「ヴィーガン」シリーズについて「またリピートしたい」「植物性原料だけとは思えないコクと香りがある」「日頃よりダイエットを気にしていたので大変気に入りました」といった評価のほか、「乳・小麦・卵アレルギーの子供用にお試しセットを買いました。(子供が)大変気に入ってくれています」といったアレルギー原料を避けたい人から喜びの声も寄せられているという。
 アレルギー対応食品等の専用通販サイトへの採用も進んでおり、「もぐもぐ共和国」や「辻安全食品」、「笑顔でごはん」、「スマイリークラブ」に掲載されている。 自社の通販ショップも楽天とYahoo!ショッピングで展開しているが、ここでも「ヴィーガン」シリーズの荷動きが一歩抜けているという。 生協では、コープネット(生活協同組合連合会コープネット事業連合)の120店舗のうち68店舗で店頭販売に採用されたり、大手量販店での採用も増えているが、こうした商品を求める層は、通販の利用割合が比較的多いためとみられている。
 こうしたニーズに応えて、同社はアレルゲン対応レシピのコンテストを実施したり、ウェブサイトで「ヴィーガン」シリーズを使ったアレルギー原料不使用のレシピ紹介活動にも力を入れている(http://www.marinfood.co.jp/restaurant/allergy.html)。 また、お弁当レシピサイトのObentoParkでモニター投稿企画なども実施している。

●食育活動にも重点
 こうした活動の一環で、今年7月9日には、幼稚園児とママの情報誌「あんふぁん」が東京・新宿で開催する「あんふぁんフェス2017」に出展し、「ヴィーガン」シリーズの試食販売を行う予定だ。 また、日本能率協会主催の「夏休み2017 宿題・自由研究大作戦!」には、7月21~23日の東京ビックサイト、8月3~4日のインテックス大阪の両会場に出展する。 学校給食向けのポーションやキャラメル型のマーガリンなどを作っている企業であることを子どもたちや家族にアピールする狙いだ。 「ヴィーガン」シリーズも含め、子どもたちに自由に商品を選んでもらい、サンドイッチを作ってもらう企画や、マーガリンを実際に会場で作り、その製法などを理解してもらおうという狙いがある。
 「地道なことだが、こんなマーガリンもあったのかと気づいてもらえるよう努力したい」と吉村厚美専務は語る。 家庭用のマーガリンでは「ガーリックマーガリン」や「たらこスプレッド」といったロングセラーに加えて、欧風料理の調味素材となるフレーバータイプの「私のフランス料理」や「私のイタリア料理」、塗って焼くだけでフレンチトーストの味わいが楽しめる「私のフレンチトースト」のように独自商品も数多く展開している。
 また、「ふれあいセール」と題して、同社は工場直売セールを実施しており、今年は本社工場で4回、泉大津工場と長浜工場でそれぞれ3回ずつ、年間計10回開催する予定だ。 それ以外にも、企業の工場や従業員数の多い本社に出向き、試食販売などを行っている。
 2015年に発売した「ミルクを食べる乳酪 私の燻製バター」など燻製バターも同社オリジナルの商品だ。 燻製を作るには、燻す必要があり、通常の工程では煙により熱が加わることが避けられない。 冷燻などの方法もあるが、熱で溶けてしまうバターを効率的に燻製にすることは従来難しかった。 同社はこうした問題を解決し、リンゴのチップとピート(泥炭)を用いて燻製バターを開発し、国内初の量産化を実現した。 家庭用商品としてだけでなく、ベーカリーでの採用も徐々に出てきており、例えば「紀ノ国屋 塩バターパン(燻製バター&自家製ベーコン)」の原料に使われている。 また、海外を股にかけ、ラッフルズドバイの総料理長にも気に入られ、昨年11月から輸出を始めた。 「燻製バター」はハラル認証も取得しており、海外への拡販を図るため、海外展示会への出展も積極的に行っている。

●60周年記念キャンペーンも
 今春の家庭用商品施策では、「ミルクを食べるベビーチーズ」が選べるおいしさ、選べるサイズで、10種類のフレーバーと生まれ変わったデザインに全面リニューアルした。 「ミルクを食べるクリームチーズ風味」<ラムレーズン入り 36g>、<ストロベリー入り 36g>の動きが特に良い。
 また、同社では初となる、割いて食べることができるモッツァレラチーズ「私のストリングモッツァレラプレーン」を発売した。 アメリカ産モッツァレラチーズを使用し、約12cm長で食べ応えがある。
 マリンフードは、昭和32年の設立から今年60周年を迎え、61期に入っている。 これらベビーチーズやストリングチーズに加え、キャンディチーズのリニューアル品を合わせて、3~8月の半年間、60周年記念キャンペーンを展開している。
 今年の販売目標は、売上で前年比110%を目指す。 バター/マーガリン類については同102%ということで、チーズ製品にかかる期待が大きくなっている。実際、チーズ製品の販売は好調に推移しており、ベビーチーズの新たな製造設備も入れ、倉庫もサイズアップを図る。


パンケーキのラインナップ拡充

 マリンフードは3月上旬から、新商品『ライ麦と小麦胚芽入りパンケーキ』と『チーズ&クランベリーホットケーキ』の販売を開始した。
 電子レンジやオーブントースターで温めるだけで簡単に食べられ、粉を溶いたり、焼いたりする手間を省けるのが特徴。消費者のヘルシー志向や本格的な味わいを求める志向に対応した2品を投入し、商品ラインナップの充実化を図った。
 『ライ麦と小麦胚芽入りパンケーキ」は、北海道産の小麦・ライ麦粉を100%使用。控えめな甘さで、1商品あたり牛乳1本(200ml)分のカルシウムとレタス2個(400g相当)分の食物繊維を配合した。
 『チーズ&クランベリーホットケーキ』は、「専門店のようにチーズを配合したホットケーキを作りたい」という想いから誕生した。生地にマスカルポーネチーズを練り込み、赤色がきれいなクランベリーを入れた。コクのあるチーズ風味で、本格的な味が家庭で再現できる。
 いずれもメープル入りシロップ付きで、それぞれ内容量90g(2枚入り)。

ライ麦と小麦胚芽入りパンケーキ
ライ麦と小麦胚芽入りパンケーキ
チーズ&クランベリーホットケーキ
チーズ&クランベリーホットケーキ

「ヴィーガン」シリーズ2品発売

菜食主義、アレルギーに対応

 マリンフードのマーガリン・バター類の今期(16年12月期)の状況は、バター需給が一変し潤沢な状況の中、バター、コンパウンドマーガリンの荷動きが低迷した。同社独自の色物や小型マーガリンは堅調に推移している。  商品面では、8月25日に「ヴィーガン」シリーズ2品(ソフト・シュレッド)を新発売した。味の評価もよく、初動は順調だ。重点商品と位置付けて展開する。
 スプレッドタイプの「私のおいしいヴィーガンソフト160g」は「コレステロールゼロ」「水溶性食物繊維配合」といった、消費者の関心が高い商品コンセプトを持つ。ヘルシー志向の消費者に訴求する。
 さらに、動物性原料と27品目のアレルゲン原料不使用のため、「ヴィーガン(完全菜食主義者)」「ベジタリアン」や、食物アレルギーに対応する。発売後、「こんな商品が欲しかった」という消費者の声が寄せられ、手応えをつかんでいる。
 同シリーズの姉妹品として、使い切りタイプ「ヴィーガンソフト7g」を年明けに発売する予定。一般の人はもちろん、食事摂取を制限している人も安心して食べられる。学校・病院給食や健康食品関連、一般量販店、ファミリーレストラン等各方面から引き合いが増えつつあるという。同シリーズを、来春からの各種展示会に向けて積極的にアピールする。
 その他の新商品では、「私のシリーズ」より、「私のアーモンド&バターブレンド150g」を今秋発売した。
 今後の商品開発では、食生活が多様化する中、「ヴィーガン」シリーズのように、市場になかった商品、「こんな商品が欲しかった」というサイレントカスタマーに応えられる商品の開発に力を入れる。

PB商品で大きな成果

 マリンフードは、独自技術で市場ニーズに合致したオリジナリティーの高い商品を提供している。その代表が、原料チーズの国際価格の変動に対応するとともに、含有するコレステロールを低減した植物性油脂主原料のチーズ代替「スティリーノ」シリーズ、小型 (ポーション)タイプや、ガーリック入りフレーバー(色物)タイプマーガリンなどを続々発売し、市場育成してきた。この背景に、ターゲットを絞ってプロジェクトを結成し、集中的に取り組む新商品開発体制と、市販用を中心とした販路開拓の努力があり、中でもPB商品で著しい成果を挙げている。加えて、海外販路開拓や訪日外国人の増加を見据えた商品展開にも余念がない。
 そこで昨年、動物性原料に加え、27品目アレルゲン原材料不使用のヴィーガンシリーズとして、「私のおいしいヴィーガンソフト」「私のとろ~りとろけるヴィーガンシュレッド」を発売した。「ヴィーガン」とは、欧米で注目されている完全菜食主義のライフスタイルで、日本ではまだ認知度が低い。同シリーズでは、動物性原料不使用はもとより、27品目アレルゲン原材料不使用、コレステロールゼロ、水溶性食物繊維配合と、ヘルシー志向ユーザーに対する訴求ポイントを多く揃え、多様化する食生活の中で食品制限するユーザーをターゲットにしている。そこで、認知向上が必須と捉え、展示会や各種イベント、メディア媒体を活用したPRに努める考え。
 さらに海外展開では、台湾や香港、タイ、インドネシアに向けて販売している。チーズに関して日本は後発国だが、プロセスチーズの多様なフレーバー、アイテムで「欧米やオセアニア諸国製品と比較しても強みがある」と確信し、海外の食品展示会に頻繁に出展しPRに努めるとともに、現地の食品企業や流通業と取組み、規模拡大中だ。


拡大するVegan市場に新商品投入

「私のとろ~りとろけるヴィーガンシュレッド」
「私のおいしいヴィーガンソフト」

 マリンフード(吉村直樹社長)は今年8月、動物性原料を一切使用せず、27品目のアレルゲン原料も不使用の「私のとろ~りとろけるヴィーガンシュレッド」と、「私のおいしいヴィーガンソフト」の2品を同時発売した。欧米から日本へと広がりつつあるヴィーガン(完全菜食主義)市場を狙った商品で、健康や環境意識の高い客層のニーズに応えていく。

【英国発祥 ヴィーガン(Vegan)とは】
 ヴィーガン(Vegan)とはベジタリアン(Vegetarian)を略した造語で、乳製品や卵を含む動物性の食品を一切取らない、従来のベジタリアン以上にストイックな完全菜食主義を指す。発祥はイギリスで、現在は欧米を中心にその概念が浸透している。健康上の理由だけでなく、倫理観や環境意識の高まりを背景にヴィーガン人口は増加しており、関連市場も拡大を続けている。健康上のメリットとして、食物繊維を豊富に採ることによるデトックスおよびダイエット、咀嚼回数の増加でセロトニンが分泌されることによるリラックス、また動物性タンパク質に起因する体臭へのアプローチなどが挙げられる。
 アメリカのホールフーズに代表されるオーガニックスーパーでは、ハラール同様にヴィーガン売場が定番化され、幅広い商品が販売されている。加工食品では乳成分を植物成分に置き替えたチーズやスプレッドなどがあり、チーズは豆乳・大豆油やタピオカ粉・エンドウタンパクなど、スプレッドは植物油・大豆タンパク、大豆レシチンといった素材・成分を用いた商品がみられる。
 ここ日本でも健康志向の多様化につれ、ヴィーガン市場の芽が出ている。ただ、ヴィーガンメニューを提供する外食産業も一部ある一方、チーズやスプレッドなどの加工食品は、味や品質にうるさい日本人の嗜好を満たす必要があり簡単ではない。

【顧客の声から独自の商品を開発】
 そうした中で今年8月、半世紀以上のわたりチーズやマーガリンを製造販売し、近年はその技術を応用した第3のチーズ(スティリーノシリーズ)などを提供するマリンフードが、ヴィーガン市場に本格参入した。
 マリンフードは明治21年(1888年)に創業した石鹸工場を前身とし、1948年にマーガリンの生産を、1961年にプロセスチーズの生産を始め、主に外食業務用を中心に業容を拡大している。1969年に現社名に改称した後、1975年にホットケーキ、77年にピザ用ミックスチーズ、84年にポーションタイプのマーガリンの生産を始め、現在はホテルや学校給食用のポーションバター・マーガリンでも高いシェア率を誇る。
 同社は、「顧客の声、と世の中のニーズにあわせた商品を提供し続ける」ことを戦略の柱とし、他メーカーにない唯一の商品開発にも注力してきた。
 その1つである「スティリーノシリーズ」(07年開発)は、ナチュラルチーズ、プロセスチーズに次ぐ第3のチーズと呼ばれる、乳脂肪のかわりに植物性油脂を使用したチーズ代替え素材。価格変動を受けにくい植物性油脂を使用しているため、通常のチーズよりも安価で購入できるのも特徴。一昨年には同シリーズより、ゴーダチーズと比較してコレステロール95%カットしたシュレッド品も上市している。

【1年かけ品質と味の課題をクリア】
 このほど発売した「私のとろ~りとろけるヴィーガンシュレッド」と、「私のおいしいヴィーガンソフト」の2品は、動物性原料を一切使用していないだけでなく、27品目のアレルゲン原料も一切使用しておらず、ヴィーガンにもアレルギーにも対応した日本初の商品となる。
 「ヴィーガンシュレッド」は、ゴーダチーズ(日本食品標準成分表2015)と比較してコレステロールを99%カットし、健康志向層を幅広く取り込める設計とした。同じく「ヴィーガンソフト」は通常のソフトマーガリン(日本食品標準成分表2015)と比較してカロリーを60%カットしたほか、コレステロールゼロを実現した。
 ベンチマークとした欧米の商品をベースに、味や品質に厳しい日本人の嗜好に合うよう約1年間、研究に研究を重ねてきた。研究部課長兼Aチームリーダーの川村敏美さんは、「動物性原料不使用やアレルギー対策でなく、カロリーやコレステロールのカット、さらに味わいといった全てをクリアすることが大きな課題だった。シュレッドは加熱によりとろけるような食感が楽しめ、ソフトはコレステロールゼロを実現しながら、爽やかな味わいを楽しんでいただけると思う」という。
 2品の発売以降、同社HPには「こんな商品が欲しかった」という声が続々と届いている。常務取締役管理部長の吉村厚美さんは、「欧米で広がるヴィーガン市場の、日本におけるパイオニアを目指し、商品の良さをアピールしていきたい」と語っている。



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