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パブリシティ

新聞 日経産業新聞 2016年(平成28年)6月30日(木曜日)

アナログチーズ2割増産

家庭用、輸出も拡大

 業務用マーガリン大手のマリンフードは、植物油脂を原料にしたアナログチーズを2割増産する。アナログチーズは乳脂肪を使うチーズの代替品として利用されていたが、昨年の乳製品価格の高騰でよく知られるようになった。通常のチーズより割安で「第3のチーズ」とも呼ばれる。コレステロールを抑えられるのも特徴だ。
 増産するのはアナログチーズの「スティリーノ」で、15年12月期の生産量は2800トンだった。生地を生産している泉大津工場(大阪府泉大津市)と長浜工場(滋賀県長浜市)で、通常のチーズなどから生産を切り替えて対応する。16年内にも年間3300トンの生産体制を目指す。
 マリンフードは約50種類のアナログチーズを自社ブランドで販売している。増産するのはベビータイプやスライスタイプといった家庭向けが中心だ。海外輸出も増やす。現在は香港など一部地域に輸出がとどまっているため、「アジアを含めて海外展開を試みる」(同社)考えだ。
 アナログチーズは乳脂肪の代わりにパーム油などの植物油脂を原料に使っている。欧米ではコレステロールを気にする人や菜食主義などから根強い需要があり広く使われている。
 日本国内では2008年のチーズ不足を受けて、各社が販売を始めた。価格はチーズの8割程度と割安で、マリンフードは業務用を中心にアナログチーズを拡販してきた。昨年は乳製品の価格が高騰し、アナログチーズに再び注目が集まった。そこでマリンフードは加工用に使う短冊状やブロック状のチーズに加え、家庭でよく使うベビーチーズやスライスチーズを発売した。
 アナログチーズは、通常のチーズと混ぜて使うことも多い。植物由来のため、コレステロールが低く、チーズ3割にスティリーノ7割を混ぜた商品だと、コレステロールは半分になるという。
 マリンフードはホテルの朝食などに使われる使い切りタイプのマーガリンで、国内シェア1位。15年12月期の売上高は約200億円だった。
 業務用が主力だったが現在は家庭向けの商品を強化している。キャンディタイプのチーズや薫製バターなど独自商品を増やし、アジア圏を中心に輸出も拡大している。


【アナログチーズ】
 チーズ中の乳脂肪の代わりに植物油脂を使ったチーズ代替品。乳を固めて発酵させたナチュラルチーズやナチュラルチーズを加工したプロセスチーズに続く「第3のチーズ」とも呼ばれる。欧米ではベジタリアンなどを中心に支持を集めている。
 国内では、乳製品価格が高騰した2008年から流通し始めた。ナチュラルチーズやプロセスチーズに比べて、コレステロールを抑えやすい。価格も割安なため、出荷は拡大傾向にある。