パブリシティ

スティリーノ躍進。燻製バター・チーズの新ジャンルにも挑戦

吉村直樹

代表取締役
吉村 直樹社長

 マリンフードは、マーガリン・バターとホットケーキ、チーズの3本柱で展開している。その時々のマーケットを見据えた、新発想の商品開発に独自性があり、例えば、ポーションマーガリンや、ガーリックなどのフレーバーマーガリン、植物油脂を主原料としたチーズ代替「スティリーノ」など、ユニークな商品を次々誕生させている。そうした商品を、新市場を創造する広報・宣伝、営業を行いながら地道に育成し、マーケットに定着させている。
 うち最も伸長しているチーズ事業は、今期(12月期決算)6月までで、金額ベースで前年比10.5%増、物量同7.2%増と好調。乳製品の需要拡大が見込めるアジア諸国を中心に、海外戦略にも積極的で、すでに台湾や香港、タイに向けて販売している。チーズに関して日本は後発国だが、PCの多様なフレーバー、アイテムで「欧米やオセアニア諸国製品と比較しても強みがある」と確信し、海外の食品展示会に出展しPRに努めるとともに、現地の食品企業や流通業と取り組み、規模拡大中だ。
 スティリーノに関して、同社が07年、原料チーズの国際相場高騰に対応し独自開発したもので、今や末端商品ベースで年間生産量2,700t、金額で25億円商材に育成され、メディアや市場からチーズ代替というより、ナチュラル、プロセスチーズに次ぐ"第3のチーズ"と認識されている。
 植物性油脂が価格変動を受けにくいため、一般的なチーズより安価で、乳製品価格高騰が急成長の要因だ。
 加えて、味や溶け具合などでチーズと遜色ない上、冷めても軟らかく、チーズ嫌いでも受け入れやすく、需要の裾野が広い。特に一般的なチーズよりコレステロール値が低く、健康志向商品としてのポジションを確立。流通PBや留め型で配合比率「コレステロール○○%カット」と明記した商品が多数、売場に並んでいる。
 加えて同社の、BtoCとBtoB、Webなど全方位型ブランド戦略や、地道な認識向上活動を継続させている。さらに年初、溶けやすさやヘルシーさでバージョンアップさせるなど、品質面での進化を続けている。
燻製バター

ミルクを食べる乳酪 私の燻製バター

 さらに新ジャンルへの挑戦を続け、年初に発売した「ミルクを食べる乳酪 私の燻製バター」を発売。その名のとおり、バターを燻製したもので従来、高級レストランなどの手作り商品はあった。バターは30℃程度で溶けてしまうだけに、冷燻という方法で長時間かけて燻すのが一般的で、希少価値の高い高級食材に限られていた。
 だが同社は、バターが溶けず短時間で燻製する特別な方法を確立し、安定的に買い求めやすい価格で提供できる体制を整え、商品化に至った。この技術で今秋、「燻製チーズ」を追加した。

チーズ・バター製品 輸出増

キャンディーチーズなど アジアなどで攻勢

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香港の「759阿信屋」では同社のキャンディーチーズなどが多く置かれている

 業務用マーガリン大手のマリンフードは付加価値の高いチーズやバターの輸出を拡大する。輸出用の主力品で一口大のキャンディーチーズに加え、燻製バターなど独自商品を増やす。コンテナ単位で出荷する大口出荷先も開拓する。乳製品の需要が急増するアジアなどへ月間8コンテナを出荷して、今期の海外売上高は前期に比べ4倍をめざす。
 りんごチップと泥炭で燻製にしたバター「ミルクを食べる乳酪 私の燻製バター」を新たに増やした。香港では発売後2ヵ月間で7千個を販売。月販を1万5千個に引き上げる。
 現地で輸入品を多く取り扱うスーパー「759阿信屋(おしんや)」提携しており、現在は21商品を約160店舗で販売する。商品の認知度がまだ低いため、店舗販促(POP)や試食販売で商品の特徴をアピールしていく。
 同商品はドバイのホテル内レストランで採用が決まるなどアジア以外でも反応がよく、他の地域での販売も検討する。
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 キャンディーチーズでは試食販売をしたり価格設定を見直したりして販売を増やす。海外での販売価格は日本の2~3倍だが、形状の珍しさが人気で子供を持つ親などにアピールする。2014年にはハラル認証を取得したチーズの生産も始めており、中東や東南アジアのイスラム圏での販売をめざす。
 現在はタイなどアジアを中心とする10ヵ国に出荷しており、新たな出荷先も開拓する。チルド品は輸出する企業が少なく他社商品との混載が難しいため、マリンフードは20フィートコンテナが埋まるようなまとまった数量を輸出している。昨年は1ヵ月あたりコンテナ2個分ほどを出荷した。ベトナムやフィリピンなどで出荷交渉をすすめる。
 新興国など海外の展示会では、日本製品への安心感もあって同社商品の注目度が高まっているという。北海道のブランド力を生かし、冷凍ホットケーキ「北海道ホットケーキ」なども需要が見込めるとみている。
 マリンフードは使い切りタイプの小型マーガリンで約7割の国内シェアを持つ。14年12月期の売上高は前年比約2割増の187億円だった。

「私の」シリーズ投入

家庭用強化 試食・キャンペーン展開

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 【関西】マリンフードの今期1~5月のマーガリン類売上高は、前年比5%増と堅調に推移している。バター不足の影響で、コンパウンドを含むポンドタイプが約8%の伸び、小型製品も約5%増と健闘している。
 業務用に強い同社が、家庭用の強化を目指し今春、「私の」シリーズを立ち上げた。「私の胡麻いっぱいスプレッド」「私のフレンチトースト」「私のフランス料理」「ミルクを食べる乳酪・私のホイップドバター」の合計4品を発売した。普及と認知向上を目指し、キャンペーンやイベントで紹介するほか、提案営業を推進。徐々に成果が現れている。引き続き積極的に試食や社内キャンペーン、多方面でのイベント参加、業態ごとの提案活動を継続していく。
 一方同社は12年から、キャンデーチーズ中心に海外販売に乗り出し、香港や台湾、マレーシア、タイなどへ拡大中だ。取組み強化を図るため今春、立ち上げたばかりの同シリーズの輸出もスタートさせた。わが国は乳製品先進国ではないが、独自商品開発力を生かしたオリジナリティーあふれる商品だけに、展示会で海外バイヤーやシェフ・料理長などの注目を浴び、引き合いが多数寄せられているという。
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世界が注目、独自技術の燻製したバター


 小型マーガリンや特徴のあるマーガリン関連商品などで定評のあるマリンフード(大阪府豊中市、吉村直樹社長)は4月、バターに燻製加工を施したユニークな新商品「ミルクを食べる乳酪 私の燻製バター」を発売した。
 同社は、2012年から海外の食品関連の展示会にも積極的に出展、グローバル市場の開拓に取り組んでいる。これまで海外では、1口サイズに分けて包装し、食べやすさを売り物にした「キャンディーチーズ」が主力商品であった。
 このほど、燻製バターを米サンフランシスコやアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ、インドのニューデリーで開催された食品展示会に出品したという。燻製されたバターは世界的にもあまり例がないと注目を集めた。通常のバターとは違う、燻製のスパイシーな香りが引き立っていると、各スーパーのバイヤーやレストランのシェフ、有名ホテルの料理長などから多数の引き合いがあった。
 燻製に使用するのは、りんごの木のチップとウイスキーの香り付けなどに用いられる泥炭(ピート)だ。通常の燻製方法ではなく、バターが溶けないよう温度を上げない特殊な燻製方法で、バターを燻製することに成功した。肉や魚料理にアクセントをつけるなど、アイデア次第で活躍の場が広がりそう。家庭で手軽に燻製風味を楽しむことができるシリーズ商品として、今後、宣伝販売活動などを強化していく考えだ。

味付きマーガリン・バター

家庭でも味わって

マリンフード新製品を投入

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 業務用マーガリン大手のマリンフード(大阪府豊中市、吉村直樹社長)は味付きのマーガリンやバターの家庭向け新シリーズを発売した。香りの強い原料を使う商品は大手企業が生産を敬遠しがちだが、料理に使うことができ、価格競争に陥りにくい商品を増やして収益力を高める。発売するのは「私の」シリーズ。完成後のマーガリンに固形物を混ぜ込む独自技術や、少量生産に対応した香りが混ざらない生産設備を生かしている。
 マーガリン風商品は4種を発売した。「私のフランス料理」=写真=はマーガリンにニンニクやアンチョビ、パセリを加えた。パンに塗って焼くほか、パスタなどにも使える。「私の胡麻(ごま)いっぱいスプレッド」はすりごま、いりごま、ごま油を混ぜた。いため物などに使える。店頭想定価格は税込み350円。
 「私の燻製(くんせい)バター」は、バターを溶かさず薫製にする技術を利用した。このほど長浜工場(滋賀県長浜市)に専用の生産設備を導入した。家庭用に加え、業務用の商品も販売する。
 マリンフードは使い切りタイプの小型マーガリンで国内7割程度のシェアを持つという。植物性油脂を使ったチーズ代替品なども手掛けており、2014年12月期の売上高は前期比2割増の187億円。

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