パブリシティ

第3のチーズ旋風を

「スティリーノ」PR

スティリーノ
 第3のチーズ「スティリーノ」。植物油脂を主原料にマリンフードが開発した新規原料で、今上期(12月決算)は物量で前年比74.4%も伸長するなど順調に拡大し、市場育成が進んでいる。原料チーズの国際相場高騰に対応し開発したが、最近では一般的なチーズよりコレステロール値が低い特徴を活かし、健康志向商品としてのポジションを確立している。特に流通PBや留め型で商品化が進み、配合比率により「コレステロール○○%カット」と明記した商品が多数売場に並んでいるためだ。そこで同社では、NC・PCに続く第3のチーズとして、新ブランド戦略に乗り出した。
 さらに特徴として、一般的なシュレッドチーズより安価で、味や溶け具合などでチーズと遜色なく、冷めても硬くならないソフト食感など多数ある。
 一方アメリカでは、植物性チーズが全チーズ市場の約1割を占めると言われている。背景にベジタリアン増加や、「ヴィーガンダイエット」と称する乳製品や動物性食品を摂取しないダイエットが流行していることがある。また「スキニー」と称し、様々なヘルシーなレシピが開発・公開されている。
 同社では「この波が数年後に日本に来ることは必至」と捉え、これに乗り「第3のチーズブームを巻き起こそう」と今秋、戦略的PR活動をスタートする。というのは60年代、アメリカ人のコレステロール摂取量は圧倒的に日本人より多かったが、00年以降ほぼ同等となり、今では女性に関して逆転している(群馬大学大学院医学系研究科調べ)ことがある。
 具体的には、市場でまだ認知されていないスティリーノという名前の認知向上とブランド化を目指した活動で、BtoCとBtoB、Web戦略など全方位で行い、相乗効果を図る。
 BtoCでは、重点メディアを定め、先進国や健康情報の発信ほか、企業や製品情報を一元管理し、媒体ごと異なる切り口で、プロモート活動を行う。また、レストランとのコラボレーションで、スキニーチーズバーガーやピザなどスティリーノメニューを提案。TVやWebなどにも取り上げられやすくし、話題作りに努める。全国主要都市試食会など街頭イベントも開催する。商品開発では、様々なテイストのスティリーノ派生商品を展開する。
 BtoBでは、食品展示会に出展し、主催者に働きかけ同社中心にヘルシーフードゾーンを設置。出展企業に参加を募り、健康を意識した商品によるコラボレーションメニューを開発し展示する予定だ。また、特定ユーザー向け試食会を実施し、メニュー冊子配布やプレゼンテーションを行う。
 この取組みを通じて、同社の前年度スティリーノ生産量1570t(末端製品ベース)を、今年度は72%増の2700t、3年後の17年には、3.7倍に相当する1万tという数値目標を掲げる

第2回 地域食品産業貢献賞

6社 輝く受賞

-日本食糧新聞社制定-

 日本食糧新聞社が創刊70周年を記念して制定した「地域食品産業貢献賞」の第2回の受賞者は阿部幸製菓、石丸製麺、イチビキ、でん六、西山製麺、マリンフードの6社に決定した。表彰は9月11日、東京・新橋の第一ホテル東京で開催する。受賞企業は10月8~10日、インテックス大阪で開催する「第2回ファベックス関西」、来年4月15~17日に東京ビッグサイトで開催される「第18回ファベックス2015」の会場の展示コーナーでも紹介される。(大居政光)

第2回地域食品産業貢献賞
 日本食糧新聞社は業界に大きな貢献のあった人物に「食品産業功労賞」を、ヒット商品には「食品ヒット大賞」「業務用加工食品ヒット賞」を、また「機械資材・素材賞」「新技術・食品開発賞」「安全安心・環境貢献賞」を制定し、業界発展のために貢献のあったことに表彰を行っている。
 全国的に販売はしているが、地場産業的な中小企業が多い食品産業会の中で、特に地域経済や社会の発展に著しく貢献している全国各地の食品および関連企業を選定して、労をねぎらうとともに、より地域食品産業の発展に資するために企業表彰として地域食品産業貢献賞を創刊70周年を記念して一昨年制定した。
 選定基準は各地域に根差して生まれ、地域性があり各地域の食品業界で著名で、地域経済・社会に貢献し、食品業界の発展・地位向上に寄与している範となる企業。
 選考は日本食糧新聞社の北海道から九州までの全国10本支社局から推薦された企業の中から、日本食糧新聞社の役員が選考委員となり厳選なる検討を重ねた結果、昨年より1社多い、地域を代表する6社が選定された。

乳製品の需要拡大

プロセスチーズ フレーバーなど勝負

展示会

和服姿の現地マネキンを使って、日本発プロセスチーズの優位性をPR

 マリンフードはチーズなど乳製品の需要拡大が見込めるアジア諸国を中心に、積極的な海外戦略に乗り出し、すでに台湾や香港、タイに向けて販売している。まず一昨年、東京支店内営業本部に販売開発室国際課を設置。それまで国内輸出業者のオファーで一部流れていた商品を、自ら海外に積極的にアピールすることで、直接販売に乗り出した。
 海外は和食ブームだが、チーズに関して日本は後発国だ。しかしプロセスチーズに関して、多様なフレーバー、アイテムなどで、欧米やオセアニア諸国製品と比較しても「差別化が打ち出せる」と判断。加えて、現地スーパーで乳製品は売られているが、ほとんど海外輸入に頼っており現地メーカーが少ないことから、「勝負できる」と判断した。
 ただ同社の場合、原料チーズの多くを輸入に頼っており、高い関税がかかり、価格競争力がない。そこで輸出製品に限って、これが免除される「保税認可」を一昨年夏、国内乳業メーカーで初取得した。同時に海外食品展示会にも積極出展し、韓国や台湾、香港、シンガポール、タイ、ベトナム、ハワイ、アメリカに出向きPRしている。
 実際商売が動き出したのは一昨年からで、台湾では主力小売業、香港は日系スーパーに、タイではEPA(経済連携協定)を活用して、現地の家庭用乳製品大手のKCGと取組み、日系はもとよりローカルスーパーまで順次導入中という。
 ただ現地商品との価格差や所得水準の壁はある。また参入当初から、現地パートナー企業ブランドで順調にCVS導入された韓国では、目下国民感情から日本商品が総じて敬遠されており「この間失敗と成功を繰返してきた」(営業本部販売開発室国際課松本智行係長)と、やはり苦労も尽きない。
 今後に関しては、輸出国に関して、東南アジア諸国はもとより、フィリピンやラオス、カンボジア、イスラム圏のマレーシアやインドネシアなどにも拡大する一方、原料供給国でもあり、消費量が大きいアメリカやオセアニア諸国への逆輸出もチャレンジする考え。目下ハラール認証や市場性などを綿密に調査中だ。
 商品的には、チーズだけでなく、現地と価格差の大きいホットケーキも「北海道」ブランドが受け入れられ、チャンスはある。また、同社独自開発した植物油脂主原料の「スティリーノ」に関して4月、台湾輸出をスタートさせた。同品は一般的なチーズより、コレステロール値が低く「健康志向が高まっている現地に積極的に訴求したい」(松本係長)と意欲を示している。

マリンフード、相次ぎ参入

アイテムの拡大にも意欲

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 チーズ事業の業容拡大に伴い昨年10月、泉大津工場に続くチーズ生産設備として、滋賀県の「長浜工場」を竣工(しゅんこう)させたマリンフード。業務用をメーンに展開する同社だが、最近流通のPBや留め型商品が増加していることを踏まえ、新工場では家庭用をメーンに生産している。そこで今春の家庭用ベビーチーズに続き9月、家庭用スライスチーズ市場に相次ぎ参入。さらに10月1日、家庭用ベビー5品を追加するなど、バリエーション拡充にも意欲を見せる。(佐藤路登世)

 同社は、新工場の本格稼働に伴う生産能力倍増計画(年間2万t)を打ち出し、スライスやベビーのほか、シュレッドやキャンディー、ブロック、さらに独自開発の植物油脂を主原料としたチーズ代替品「スティリーノ」の生産設備を導入した。うちベビーで、流通PBや留め型商品の採用が急増。今月末には2ライン目の導入を控えるなど、稼働状況も順調という。
そこで同社の今期(12月期決算)第3四半期チーズ売上高は、前年比11.7%増と2桁増を達成。ただし今後はNB商品の拡大が課題で、今回のスライス市場への参入とベビーのアイテム拡充が背景にある。
 今回、新発売したスライスチーズは、スティリーノを100%使用した「とろ~りとろけるヘルシースライス」。通常のスライスチーズとの比較で、「コレステロール70%カット」を前面に打ち出したヘルシータイプで、先発メーカーの商品と明確な差別化を打ち出している。
 アイテムは1枚当たりの内容量18gと15gが、それぞれ8・6・4枚入りで合計6品。女性好みのシンプルでかわいいパッケージを採用し、売場訴求力も高めている。
 一方、ベビーチーズで今回追加した商品は、ベビーでは珍しいクリームチーズを使ったデザートタイプ3品「ラムレーズン入り」「ストロベリー入り」「オレンジピール入り」と、おつまみタイプ2品「たらこ風味」「ミモレット入り」の5品。今春新発売した「プレーン」「アーモンド入り」「スモーク風味」「ブラックペッパー入り」「サラミ入り」5品と合わせ、10品のラインアップとなった。  これにより同市場トップの六甲バターベビーチーズ9品プラス季節限定プレミアムなど4品に匹敵するアイテム数が揃った格好だ。

今秋に竣工した「長浜工場」でもチーズ生産スタート

新年度より家庭用ベビー市場に新規参入
今期も売上高2桁増と絶好調のマリンフード

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 マリンフードの今期1~10月売上高は前年同期比12・4%増であり、12月期末の着地見通しについても期初目標の10%増を上回る可能性が高くなってきた。売上構成の6割を担うチーズ部門(PB生産含む)の販売実績が金額ベース22・3%増と勢いよく伸びて全体を牽引したもので、同部門単独でも期初計画の15・4%増より上ブレしての着地が見込まれる。物量ベースの伸びも10月までの累計で28・9%増と大幅なため、このままのペース維持なら同社の今期年間のチーズ販売量は一気に1万2千t前後まで膨らみそうだ。
 そのチーズ部門の用途別では、家庭用がNCシュレッドのPB受託増や昨年10月に新発売したスタンディングパックシリーズ製品の配荷順調などで前期に引続き高伸長。業務用の動きも堅調である上に、今期は春より専属部署を構えて営業活動を本格化させた海外アジア市場でもCVS店頭採用が進むなど、プラス材料には事欠かない状況だ。
 こうしてここ何年も業容拡大を続けてきた同社では、大阪府下に2ヵ所ある既設生産拠点(豊中市本社工場、泉大津市チーズ専用工場)の稼働率をめいっぱい高め、チーズの最需要期である冬には24時間体制での対応を進めてきたが、その限界が近いと予測。また、主力の泉大津が臨海立地であることへのリスクヘッジとしても必要との判断から内陸地(滋賀県長浜市)での第3工場建設を決め、今年5月に着工したその「長浜工場」の完成披露会を10月29日に催したところだ。
 竣工と同時に稼働を開始した長浜工場では、すでにシュレッド、キャンディ、業務用PCの製造ラインが動いており、泉大津とほぼ同じ品目のチーズ生産(業務用ダイスカットなど除く)が可能。その上、来春には本社工場のチーズ関連全設備を長浜に移すので、フォンデュ用を含むソフトチーズやスティリーノの他に各種ソース(チョコ、キャラメル、ピザ用トマト等)の生産も出来るようになる。
その後、必要に応じてこれらの設備増強や新規のライン導入を図る計画なので同新工場の生産能力は今のところ把握不能。ただ、BCP対応や将来アジア市場向け商品の生産を主力的に担える地の利を考えて建設されたことを思えば、少なくとも泉大津と同等(推定年間約1万1千t)か、それ以上ではあるだろう。
 なお、同社は長浜工場の新設を機にPCベビーの製造ライン導入を済ませており、新年度より家庭用ベビー市場への新規参入を果たす。PB留型商品の生産受託を足がかりとするものだが、同時にNB商品の発売準備も進めており、2013年春には同社チーズの主力ブランドシリーズ新製品として『ミルクを食べる ベビーチーズ4個入』5品種(プレーン、アーモンド入り、ブラックペッパー入り、スモーク風味、サラミ入り)の上市を目指す。
 <長浜工場概要>▽所在地=滋賀県長浜市田村町1291番1他(長浜サイエンスパーク内)▽敷地面積=1万1597・42㎡▽建物構造=鉄骨造り2階建て(延床面積6887・51㎡)▽総工費=機械設備など込二三億円(▽年内に太陽光発電システムも導入する=発電容量200kwのパネル960枚を使って年間推定発電量18万8370Whを実現予定)。

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