パブリシティ

「チーズシュレッド」など拡販へ

タイムリーな新商品を続々投入

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 マーガリン、バター、チーズをはじめ、ホットケーキやピザソースなどを製造販売するマリンフード(本社・大阪府豊中市)。毎年、積極的なオリジナル商品の開発や果敢な営業活動によって順調に業績を伸ばしている。営業本部東京支店・山村裕敏取締役支店長に今年度の重点課題、生協取り組みの現況、今後の提案商品などを聞いた。
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 ――貴社の沿革。
 「前身は明治21年(1888年)に創業した『吉村石鹸工場』。その後、昭和20年代初頭にマーガリンの製造を開始し、現在はマーガリンのほかバター、チーズ、ホットケーキ、ピザソースやジャムなどを製造販売している。
 売上高は2005年まで80億円程度だったが、06〜07年のオーストラリアの干ばつの影響や、BRICs諸国の台頭による需給バランスの崩壊などでチーズ・バターの価格が高騰した際、植物性油脂を原料にしたチーズ代替品『スティリーノ』を開発。これが爆発的にヒットし、一気に120億円を超える企業となった。
 元々は"マーガリン屋"だったが、現在の売り上げ比率はチーズ類56%、マーガリン・バター類29%、ホットケーキ類5%、ソース・ジャム類5%、その他受託加工品等5%と、チーズの構成比が圧倒的に高くなっている」
 ――現在の販路。
 「ホテル、レストラン、喫茶店、居酒屋、電車の食堂などの外食産業全般と、学校給食、事業所給食、百貨店、スーパーマーケット、生協、宅配、食品メーカー、通販業者など。売り上げは業務用が59%、家庭用が41%。商品構成はNBが36%、PBが64%になっている」
 ――品質管理について。
 「生産拠点は大阪・豊中の本社工場と泉大津工場の2か所。05年に泉大津工場でISO9001を先行取得し、翌年全社で取得した。
 ISOに準拠した生産・営業活動を行うと同時に、5S活動や係長以上の社員による工場定期巡回チェック、社員から提案があった朝晩機械を拭く『一拭き運動』を励行するなど、衛生面や安全性には細心の注意を払っている」
 ――今年度の計画および重点目標。
 「売上高は10年12月期が約122億円。今年度は135億円を見込んでいる。
 重点目標は、ここ数年の継続になるが、1.コア・コンピタンス 2.カスタマー・フォーカス 3.スピード 4.マネージング・バイ・ワンダリング・アラウンドの4つ。
 1は、競合他社が真似できないオンリーワンの商品を開発すること。また、一つでも多くの№1商品を持つ企業であること。2は、何があってもお客様第一に対応すること。3については、社長直轄のメールアドレスで社員が直接情報や意見の交換ができるなど、すべてにおいて迅速に対応する体制を築いている。
 4は、経営は現場を歩きながら自らの目で見て行うということ。本社および全国の支店・営業所の営業スタッフは、月間で新規50件を含む150件の訪問をノルマとしている。
 これらの取り組みと積極的な新商品の投入が奏功し、着実に売り上げが伸びている」
 ――新商品の開発について。
 「取扱品目は約660。新商品は毎年約150品目を投入している。過去5年間に開発した新商品の売り上げシェアは、全体の50%を超える。それだけ時代のニーズにマッチした商品をスピーディーに投入しているのではないかと自負している」  ――生協取り組みの現況。
 「生協取引が本格的に始まったのは、03年に『ガーリックマーガリン』をコープやまぐちに納入してから。現在は全国の事業連合をはじめ、コープさっぱろ、東都生協、コープあいち、コープこうべなどの大手生協へ、年間延べ20〜30品目を納入している。
 このうち『ガーリックマーガリン』はほとんどの生協に納入しており、『たらこスプレッド』『ブールコンポーゼ・ド・パリ』も複数の生協に納入している」
 ――今後の提案商品。
 「新商品では『米粉で作ったホットケーキ』と『食べるラー油スプレッド』、既販品では『新食感とろ〜りやわらかシュレッド』『手延ばしピザクラスト角型』『たらこスプレッド』などを提案していく。
 特に、『新食感――』は一般市場で非常に人気の高い商品だが、生協では大阪いずみ市民生協の店舗で販売されているのみ。このほど、コープネットの会員生協店舗での採用が決まったことから、この勢いを他の生協へも繋げていきたい。ナチュラルチーズ30%と良質な乳たん白を乳化させた『チーズ素材』を70%ブレンドしており、健康に気を配っている人にもおすすめの商品。
 このほか、コープネットで8月から留め型商品の『もちっとサクッと角型ピザ用クラスト』の販売を予定している。こうした取り組みも伸ばしていきたい」
 ――今後の目標。
 「現在、生協での売り上げは宅配が中心で、店舗に商品を置いていただいている生協はまだまだ少ない。今後は店舗での採用増を目指していく。同時に、多いところでは12〜13品目、少ないところでは2、3品目と生協によって納入品目数に差異がある。多い生協を基準に納入品目数を増やしていきたい」

マリンフード(株)

「チョコレートフォンデュ」がヒット
3アイテムのフォンデュシリーズに期待

 同社はここ数年、新製品の売り上げ寄与率が上がっており、毎年のようにヒット商品が出ている。昨年は植物性チーズの「スティリーノ」が好調だった。今年の新たなヒット商品になっているのが、昨年11月に家庭用市場で発売した「チョコレートフォンデュ」(店頭価格は1箱(200g)398円)だ。
 これまで同社はチョコレート関連製品の品揃えは少なく、チョコレートホットケーキのように生地にチョコレートを混ぜたものや、生チョコスプレッドなどのスプレッドの品揃えをする程度で本格的な商品がなかった。そこでこれまでにないチョコレート関連製品の開発に取り組むこととした。ホテルやレストランなどで、チョコレートを溶かした商品が注目を集めていることに着目し、チョコフォンデュの開発を進めた。液状のチョコレートなので、乳化技術、配合技術を独自に工夫した。当初はそれほど期待をしないで、ほとんど準備らしい準備もせずに売り出したところ、思わぬヒット商品になった。大手スーパーで採用され、配荷率も伸びた。今年はさらにもう一段の売り上げ増を目指し、生産体制も整えて、十分な準備をして臨んでいる。すでに複数の大手スーパーでの採用が決まっている。また80gの小袋(198円)もフレッシュベーカリーチェーンの店頭に並んでいる。
 さらに、「チョコレートフォンデュ」に加えフォンデュシリーズでの展開を目指し、トマトとチーズを組み合わせた「トマトチーズフォンデュ」を今年は開発した。イタリアンではトマトとチーズの組み合わせはもっともベーシックで、味が非常にマッチすることからアイディアを得たもの。トマト味を濃厚にして、そこにチーズを入れている。"トマトなべ"は和風だが、トマトチーズフォンデュは洋風の新しい味の提案になっている。「トマトチーズフォンデュ」はトマトソース150gとチーズ50gで店頭価格が1袋(200g)298円とされている。パンやハムソー売り場や野菜売り場近くに置いてもらう予定だが、スパゲッティーソースとしても利用できる。以前からの商品である本来の「チーズフォンデュ」と合わせ、3つのフォンデュシリーズで今年は勝負する。
 3年前に発売しヒット商品となった「たらこスプレッド」は今年も伸びが続き、リピーターが確実に増えており、毎年着実に伸びている。業務用よりも家庭用での伸びが目立っている。 
 ホットケーキはここ数年苦戦してきたが、今年は夏頃から大手ユーザーとの共同開発品が好調で、盛り返している。この秋は生産が追いつかないという状況にもなった。家庭用では苦戦が続いているが、業務用の伸びが全体の好調を支えているという状況だ。

「チョコフォンデュ」順調

戦略商品に位置づけ

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 マリンフードの1〜9月、マーガリン類売上高は、金額・物量ともに前年並みで着地した。昨年12月に発売した、電子レンジで温めるだけの「チョコフォンデュ」が業務用・家庭用共に好調だったことから、今年も需要期の年末からバレンタインデーに向けての戦略商品に位置づけ強化を図っていくことで、売上の上乗せを図る考えだ。
 このジャンルの新商品では、家庭用で従来の200g入りに加え、ニーズの高い小家族向け80g入りプレーンタイプを追加。さらにインパクトの強いレッドチョコフォンデュとして「赤い恋人」(容器付き200g)を新発売した。同品は、天然色素で赤く色づけしたホワイトチョコレート風味のフォンデュで、イチゴやフレッシュフルーツはもとより、マシュマロやクッキー、ポテトチップスなど幅広い食材に合う汎用性も特徴となっている。
 同社はマーガリンのほか、チーズとホットケーキの3本柱で展開し、「チーズフォンデュ」も好調に推移している。そこで今秋、容器付きタイプ150g入りとシュレッドタイプ110g入りの2品を追加。チーズソースタイプ(80g・20g)と合わせ4品のラインアップとなった。さらに新カテゴリー商品として「トマトチーズフォンデュ」(200g)も発売し、チョコとチーズとトマトで相乗効果を図っていく計画だ。
 フォンデュ類の新商品は10月以降、順調に配下が進み、当初の生産計画の大幅見直しを強いられているという。さらに自社通販によるギフトカタログでは、フォンデュ鍋とセット商品をラインアップするなどで、需要のすそ野拡大を図っていく。  ホットケーキの部門でも、話題の米粉で「ホットケーキ」を12月初旬、新発売する計画という。

マリンフード  「フォンデュ」の新商品3品

事業連合などへ積極提案

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 マリンフード(本社・大阪府豊中市)は新発売の「容器付きチョコフォンデュ」(200g)、「カップ入りチョコフォンデュ」(80g)と「トマトチーズフォンデュ」(200g)を、「ガーリックマーガリン」(160g)などで取引のある事業連合・大手生協を中心に積極的に提案していく。
 明治21年(1888年)、石鹸製造で創業した同社は、昭和20年代初頭にマーガリンの製造をスタート。以来、一貫して食品メーカーの道を歩み、外食産業、学校・事業所給食、百貨店、量販店、生協などを販路にマーガリン、バター、チーズ、ホットケーキ、ピザ、焼きそばなど多彩な商品を展開している。
 生協取引は約15年前から始め、現在は全国の事業連合や大手生協へ年間延べ20〜30アイテムを納入。特に、生おろしガーリックとチーズ、パセリ、スパイスなどをブレンドした「ガーリックマーガリン」は、取り扱い約15年、毎年4〜5回採用のコープネットをはじめ「『美味しい』という組合員さんの声にも後押しされ、全国の事業連合・生協へ取り扱いが広がっている」(営業本部東京支店・吉野俊浩係長)という人気商品だ。今秋からはユーコープの宅配でも取り扱いがスタートする。
 「チョコフォンデュ」と「トマトチーズフォンデュ」は、今秋新発売した商品の中でも「展示会で特に『他社にはない商品』と評判が高かった」(同)という自信作。「ガーリックマーガリン」に次ぐ、生協市場でのヒットを狙っている。
 商品の特徴は「チョコフォンデュ」は容器付き200gが電子レンジで50秒、カップ入り80gが15秒温めるだけで、家庭で手軽にチョコレートフォンデュが楽しめる。おやつやデザート、誕生日やクリスマス、バレンタインなどイベント・ホームパーティー需要も見込める。
 「トマトチーズフォンデュ」はトマトソース150gとナチュラルチーズ50gをセパレートにし袋詰めした商品。完熟トマトをたっぷり使った濃厚なトマトの旨味と程よい酸味、厳選されたチーズの味わいが特徴。
 深さのある容器にトマトソースを注ぎ、その上にチーズを均一に散りばめ、容器にラップをかけて電子レンジで約80秒温めれば食べられる。
 8月下旬現在、「チョコフォンデュ」は複数の事業連合から引き合いが来ており、「トマトチーズフォンデュ」は大手量販店で販売がスタート、今後一段と販売提案を強化する。
 希望小売価格は、「容器付きチョコフォンデュ」が398円、「カップ入りチョコフォンデュ」が198円、「トマトチーズフォンデュ」が298円。

マリンフード(株)

好調続く家庭用の植物性チーズ
ラードベースの“チャーハンの素”を開発

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 同社の主力商品のひとつであるチーズが好調だ。今年の1〜9月で見ると、物量で前年比118%と伸びている。中でも植物性チーズの「スティリーノ」にチーズを加えた、コンパウンドタイプのチーズ風素材の伸びが高い。家庭用分野で完全に定着しており、リピーターも着実に増えている。価格も若干割安になっているが、コレステロールが低いということも追い風になっている。業務用分野のチーズ関連品は昨年より減少しているが、その幅は最小限に止まっており、家庭用の伸びがカバーし、2桁増につながった。
 こうしたチーズ類の好調な販売を受けて、泉大津のチーズ専用工場の勤務体制を11月から3交代24時間稼働に組み替えて増産体制をとっている。そして来年2月から泉大津工場に新しいラインを導入し、生産能力を1.5倍にする計画だ。
 わが国のチーズ市場は、2007年着実に成長を続けているが、この1年の価格乱高下で消費量は約15%減少し、10年前の24万トン水準まで落ちてしまった。その中で、同社が118%の伸びを達成しているのは驚異だ。こうした高い伸びを支えた植物性チーズ「スティリーノ」はチーズの高騰を受けて2年前に開発された。
 この製品は植物油脂がベースになっており、商品分類上では油脂加工食品であり、同社の油脂加工技術により産み出された製品だ。実際に市販されているのは、このスティリーノに、チーズを混ぜたもので、中心は「乳等を主原料とする食品」になっている。
 ここ数年、同社は家庭用市場に画期的な新製品を次々と投入しており、やはり2年前に発売した「たらこスプレッド」も150g398円とかなり高価格なスプレッドなので、半信半疑で取り組んでみると、予想以上にリピートが返ってきた。1度食べるとこの味が癖になって、やめられないという人も現れ、販売数量を伸ばしている。
 他社にない特徴のある商品開発を目指しているが、今年は「ぎゅっと絞ってパラッとチャーハンの素」を開発した。ラードをベースにガーリック風味の調味料を加え、ご飯と卵で作れるチャーハンの素として売り出している。家庭でチャーハンを作ると、ご飯がくっついたりし勝ちだが、このチャーハンの素を入れると専門店のような仕上がりになる。ラードのコク味とガーリックによって、おいしいチャーハンができ上がる。
 同社は家庭用の売り上げ構成比を高めることで成長を図ってきたが、今期は家庭用の売り上げが40%に達している。3年前の18%から、20%、28%と伸び、今年は40%の大台に乗せた。植物性チーズがその原動力になっている。
 業務用分野の新製品では、リテイル向けのポンドバター「ミルクを食べる 香りたつ乳酪バター(有塩)」を発売している。この「ミルクを食べる」シリーズは、家庭用、業務用共通のブランドとして、今年から採用したもので、今年は業務用に2品、家庭用に4品を投入している。
 また、スティリーノをベースにしたチーズ風素材として「とろ〜りやわらかシュレッドライト1kg」として、業務用に新発売した。コレステロールを56%カットした健康訴求のチーズとして、業務用でも注目される。

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