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パブリシティ

新聞 日食外食レストラン新聞 2004年9月6日(月)

第8回業務用加工食品ヒット賞(特別企画)

衛生ニーズ高揚で普及

 マリンフード(株)(大阪府豊中市 TEL06・6333・6801)のポーション入りバター・マーガリン類の誕生は、業務用マーガリンを展開する同社の吉村直樹社長が今から約25年前、アメリカ旅行の際、レストランで当時日本ではほとんど見かけなかったポーションバターと出会い、「衛生的で便利。必ず日本でも普及する」と直感。帰国後すぐに第1号機を導入し、製造をスタートさせたことにさかのぼる。
 当時の日本では使いきりサイズのバター・マーガリンといえば、学校給食でなじみのある銀紙で包んだキャラメル型や、ジャムなどでよくみられた小袋入りに限られていた。しかし、ポーション製品はこうした製品と比較して製造コストが高く割高なため、発売後思ったような速度では普及が進まなかったという。
 しかしその後、衛生面や安全性を求めるホテルや大手外食チェーンに徐々に採用されはじめたことを機に着実に拡大しはじめ、ここ2・3年は伸び率がやや鈍化しているものの、毎年1億5000万〜2億個を製造し10億円程度を売上げる、マーガリン類の中の柱の商品群に成長した。業界内シェアも圧倒的な約七割程度と推定されている。
 一方同社は、ヒット商品の「ガーリックマーガリン」をはじめ、エシャロットやパセリを練り込んだフランス風「ブールコンポーゼ・ド・パリ」など、いわゆる「色物マーガリン」を多様に展開しているが、最近ではポーションシリーズにもこうした商品を積極的に導入している。また5ラインの製造設備を完備し、容量も6gから14gまで7タイプを製造。さらにNB商品だけでなく、外食チェーンやホテルのPB、OEM生産にも対応するなどで、製造アイテムは現在約30種に上っている。
 うち売れ筋商品は、オーソドックスなマーガリン「ツキマルゴールド」「ツキマルシルバー」の2品だが、レストランやホテルには、バター類やパセリ、スパイスを練込んだステーキ用マーガリン「メンドーテル」など、比較的高価格帯商品も根強い支持を得ているという。
 販売チャネルも、外食店だけでなく学校給食や機内食などへ拡大しており、その用途もパンに塗るだけでなく、一部のスーパーでは惣菜や生鮮類のメニュー提案の一環として、魚介類や精肉などに貼付して販売するケースも増えるなど、多様化してきているのが最近の傾向だ。
 また、ここで確立したノウハウを他の商品にも生かし、ポーション入りメープルシロップやジャム類なども発売するなど、バター・マーガリン類にとどまっていない。
 しかし現在すべて業務用での展開となっているため、個食化が進む中「家庭用での普及が今後の課題」(吉村社長)としており、今秋には5p入りの家庭用新商品を発売する計画だ。さらに新製法の採用で、マーガリンとジャムの2層になったタイプも近々商品化する予定など、販売チャネル・商品バリエーションともに今後さらに拡大する見通しだ。