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新聞 食品産業新聞 2023年7月17日(月)

進化系スティリーノを展開

市場認知度をさらに高める

 チーズ事業の前年(2022年12月期)実績は、金額ベースで前年比14.7%増だった。年の後半はコロナの収束感があったものの、家庭用の構成比が一昨年に引き続き高水準となった。
 原料高騰を背景に、業務用・家庭用ともに二度の価格改定を実施した。その中でナチュラルチーズから、チーズ代替品のスティリーノへの切り替えを含み交渉を行っていたことも後押しし、スティリーノの実績が昨年8月頃から激増となった。秋口からの量販店での店頭価格改定が重なり、9月頃から特に家庭用の出荷が勢いを増した。これらの結果、スティリーノの前年実績は、金額ベースで上期1.8%増、下期44.3%増、トータルで23%増となった。
 今上期(1~6月)のチーズ部門の販売実績は、物量ベース1.1%増、金額ベース28%増となった。物量では微増にとどまっているが、価格改定とスティリーノへの需要シフトの影響により、利益率の減少幅はほかのカテゴリと比較すると抑えられている。
 今期も引き続き、スティリーノを重点商品と位置付けている。スティリーノは、チーズの乳脂肪を植物油脂に置き換えたチーズ代替素材「スティリーノ」を使用した商品。輸入チーズ原料価格の大幅な高騰を受けて2007年秋にシリーズ第1弾を発売した。今年、進化系とも言える新たな「スティリーノ」の開発に成功した。新たなスティリーノを使用した新商品は、3月上旬から順次発売を開始した。進化系スティリーノの展開により、市場認知度をさらに高める。
 新商品は、「コレステロール98%オフヘルシーシュレッド」「コレステロール98%オフとろけるヘルシースライス」「とろ~りとろけるゴーダチーズブレンド」「モッツァリーノブレンド」「ミルクを食べるキャンディチーズブレンド プレーン・カマンベール入り」の5種16品。
 新たなスティリーノは、従来品の「冷めても柔らかい食感」などチーズにはない特徴はそのままに、よりチーズに近づけるため原材料の配合比率を調整し、新素材を投入するなど改良を重ねた。その結果、従来品よりも乳感を高めて風味を向上し、さらなるおいしさを実現した。また、コレステロールカット率を従来品の97%オフから98%オフに引き上げることにも成功した。スティリーノは乳脂肪と比較して植物性油脂は価格高騰の上昇率が低く、原料の価格高騰に左右されにくい特徴がある。スティリーノとナチュラルチーズの配合の割合を変えながら、多種多様な商品を展開できる。
 営業施策では、3~8月の半年間で、スティリーノ製品(シュレッド・スライス)とチーズブレンド製品(スモーク・ベビー・キャンディ)の販売強化のための社内キャンペーンを実施中だ。
 原料など諸コストアップへの対応では、スティリーノシュレッドに使用する生地について、コレステロール98%オフ配合へ統合する取り組みを進めており、収益面での改善を図る。また、5月から価格改定を実施している。