マリンフードは、食のバリアフリー化に向けてビーガン対応の製品開発を進めている。動物性食品に加えアレルギーにも配慮しｔ、3本柱となるチーズ、マーガリン、ホットケーキの各部門で独自の製品を展開。各地で開催されるビーガンイベントへの出展などを通じ、"ビーガン"というライフスタイルの認知拡大に努めている。
チーズ代替食品として2023年に発売した「私のヴィーガン植物シュレッド」は、チーズに含まれる乳タンパクと乳脂肪をそれぞれ植物性食品に置き換えることでビーガン対応を実現。大豆や小麦など28品目のアレルゲン原材料も不使用としているため、アレルギーにより食の制限がある人からも高い需要を得ている。原材料をすべて植物性に切り替えることでコレステロールも大幅に削減しており、近年高まる健康志向に沿った製品としても付加価値を高めている。
　バターと同様に活用できる「私のおいしいヴィーガンソフト」も、28品目のアレルゲン原材料を使用せず植物性原材料のみで製造。コレステロールは0％、一般的なソフトタイプのマーガリンと比較してカロリーも約60％カットしている。不足しがちな食物繊維も配合し、日々の食事による健康維持増進を促す。機能性だけではなく食の本質的な価値となる「おいしさ」への評価も高く、顧客のリピーター化にも成功している。
　28品目のアレルゲン原材料不使用の「ヴィーガンホットケーキ」は、小麦粉の代わりに国産米粉を使用。もちっとした独自の食感や、レンジアップのみで食卓に並べることができる手軽さが人気となっている。
　ビーガンに対する認知拡大・理解醸成への取り組みとして、日本プラントベース市場協会が主催する「ビーガングルメ祭り」に2018年から継続的に出展。来場者とのコミュニケーションを通じ、多様な食の在り方を尊重するフードダイバーシティの進展を促している。