マリンフードのプラントベースブランドである「スティリーノ」は、チーズ市場全体で値上げが実施される中、価格訴求できるチーズ代替商品として、家庭用、業務用の双方から支持が高まっている。
　スティリーノは、2007年に開発し今年で発売19年目となるロングセラー商品。現在は主力のシュレッドタイプのほか、ベビー、スライス、ヴィーガンタイプなど250品強を幅広く展開している。
　シュレッドタイプで今春向けの新商品「DXコレステロール95%オフヘルシーシュレッド1kg」は、色彩、味覚をグレードアップし、「プロも唸る自信作」（同社）に位置付ける。コレステロールを95％以上削減しながら、通常のナチュラルチーズと同様の使用感を実現しており、調理時には滑らかに溶け、キツネ色の鮮やかな焦げ色を生み出すなど、既存品よりもグレードアップした商品として外食ユーザーを中心に販売している。
　また、2月新発売の「うにチーズグラッツェ」は、うにや魚介の風味を手軽に楽しめる常温のキャンディータイプとしてこれまでにない画期的な商品で、3月からは様々な量販店への採用が決定し、順調なスタートを切っている。容量は40gと500gの2種類を展開し、引き続きおつまみに好適な贅沢チーズスナック市場を開拓していく。
　また、今春の新商品では、チーズとスティリーノを合わせた冷蔵品のキャンディチーズブレンド（プレーン・カマンベール）も発売している。
　今期（25年1月～）は、先述した新商品3品を重点商品として新たな販路開拓も強化しており、今期1～3月の第1四半期スティリーノ部門の売上は、順調に成長を継続させている。内訳は、構成比の最も大きいシュレッドが大きく伸長した昨年比では減少しているが、ベビーチーズブレンドが昨秋から明太子風味とスモーク＆サラミ入りの2品を新発売して追加するなどで24年夏から二ケタ後半の増加率を示すなど、好調さを継続させている。
　また、スライスでは、同じく昨秋に新発売した「コレステロール98％オフ　ヘルシースライス105g」（7枚入り）が、スティリーノを使用したスライスタイプで初の生食用商品として新発売し、新たなユーザー獲得を図っている。
　24年12月期は、全社売上高が0.4％増の363億2000万円。うち、スティリーノブランドは5％以上の伸長率で、同ブランドの売上構成比8割強の家庭用が安定成長し、同2割弱の業務用はブロックが大手外食や大手冷食メーカーへの採用が進むなど二ケタ増と順調な成長が続いている。