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社内報マリン

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米国食品事情vol.361 (平成28年12月15日号)

コラール 伊織

カテゴリー・スポットライト:チーズおよびチーズ代替品

スペシャルティーフードニュース
2016年10月7日 サラ・ケイ筆

 チーズおよびチーズ代替品は、スペシャルティー食品部門における最大のカテゴリーだ。2015年の売上は43億ドルを超えたと、スペシャルティーフード協会およびマーケティング企業のミンテルは報告する。今日、スペシャルティーチーズは全チーズの23.7%を占める。
 2013年から2015年にかけてスペシャルティーチーズの売上成長率は、全チーズおよびチーズ代替品の成長率が7.8%であったのに対して、14.7%であった。約二倍の成長率だ。
 スペシャルティーチーズのみの売上成長は、同じ二年間に9.7%であった。 当カテゴリーは、スペシャルティー食品業界において、7.7%を占めている。その他の61製品のカテゴリーの中で、トップだ。

 ミンテルによると、シュレッド、スプレッド、ストリングチーズを含むオーガニックチーズおよびチーズ代替品は、チーズおよびチーズ代替品市場における、売上促進の原動力になっている。
 チーズおよびチーズ代替品が、世代をまたがる消費者の購買欲をそそるものであることは明確だ。今年のスペシャルティーフード協会およびミンテルが発表する「今日のスペシャルティーフード消費者」レポートによると、ベビーブーム世代、それに続く世代、そしてミレニアル世代は、チーズおよびチーズ代用品をその他のスペシャルティーフードカテゴリーよりも購買しているという。
リテールの概観:トレンドと売れ筋商品
 「消費者は、チーズカテゴリーに大変大きな興味を持っています。そしてそれは、毎年伸びているんです」というのは、シカゴの「パストラル・アーティザン・チーズ&パン&ワイン」のオーナー、グレッグ・オニール。
 「平均的な消費者が、新しい風味によりオープンであり、そして今までなかった新しい何かをセレクトすることに関して、専門家を信頼してもよいと感じています。」
 「パストラル」における売れ筋商品は、カプリオール、ローグ・クリーマリー、そしてカウガール・クリーマリーといったスペシャルティーチーズの定番製品、さらに、ボックスカー、メドウウッド、そしてサクソン・クリーマリーといった新しいメーカーのチーズだ。
 フィールド・ロースト・グレイン・カンパニーによる、ココナッツをベースに、発酵させた豆腐で風味付けしたヴィーガンチーズといったチーズ代替品の新製品もまた、当部門の売上を促進させているという。
 フィラデルフィアの「ディ・ブルーノ・ブラザーズ」の副社長、エミリオ・ミグヌッチもまた、彼のスペシャルティーフードストアにおいて、アメリカおよびヨーロッパのアーティザンチーズから伝統的なものまで、各種様々のチーズを取り揃えている。彼の店舗における一番人気は、パルメザン・レジアーノだ。
 「私たちの顧客は、私たちの良質のチーズセレクションのために来店され、そしてさらなる学びのためにまた戻って来られます」とミグニッチ。当店の2015年のチーズ売上は、450万ドルを超えたという。チーズの風味とバラエティーは、当カテゴリーがそれほどまでに高い実績を誇る理由だが、ミグニッチは、人々はまた、チーズを彼らの日常の食生活に取り入れることによって、その他の恩恵も得ることができているのだという。
 「チーズは世界で最も偉大なファーストフードです。簡単に食べられて、私たちの身体にとって必要なビタミン、ミネラル、そしてもちろん、プロテインとエネルギーを取り入れることができるんです。」
 アメリカで生産されたチーズは、この数十年、ルネッサンスを経験している。
 「チーズは、豚肉、ピクルス、ジャム、クラッカー、クリスプといったカテゴリーの上昇とともに、人々にとって、ますます注目すべき製品となっています」とシカゴの「パストラル」のオニール。
 「そして、アメリカで生産されたチーズは、近年、世界的なステージにおいて、フランスやイタリアといった国々よりも多く賞を受賞しており、チーズは、輸入するだけではなく、輸出するものとして目覚ましい成長を遂げているんです。」