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飛天

平成26年 「昴~我が胸は熱く夢を追い続けるなり~」


飛天

「拝啓
 相変わらず、毎晩奇想天外な夢を見続けています。
 先週、ガリレオ・ガリレイと遊んでいる夢を見ました(ガリレオなんて考えたこともないのに何でだろう? BSテレビの『イタリアの小さな村の物語』を家人に連れられて見ているせいかな?)。
 少し前には、アメリカ大リーグのオールスター戦に出る夢をみました(なんてことだ!)。二塁手で守備につくと、オイオイそこはライトだよ、とイチローが言うのです。目の醒めるようなライナーが二塁に飛んできてグラブを弾かれエラー。次の回にバッターボックスに立ち、エラーを挽回すべく、目をつぶってワン、ツー、スリーでバットを振ると、これがホームラン(ワォーッ)。ベンチの奥に階段があり、下って行くといきなり広いゴージャスなスポーツジム。広々とした窓に沿ってコーヒーラウンジが並び、ダルビッシュが『やあ』と言ってコーヒーを飲んでいる。窓の外の風景はバックネット裏からのグラウンドでした。
 昨夜は、ガソリンスタンドで前後逆さまの車とか、タイヤが屋根に移動して上下が逆転する車が脳裏に焼きついています。黄色地に黒の縦縞がポツポツ入ったイタリアンファッションに身を包んだ未来的なギャルが、店の男性に『上下逆にしておいて』とオーダーして出ていくのです。
 季節はまさに盛夏、今年の夏は早過ぎます。例年になく長い夏になりそうです。この時期、万葉の時代から『うなぎを食せよ』『土をいじるな』『衣類や図書の虫干しをせよ』『あんころ餅を食べよ』等々の習慣や俗信が各地にあるそうです。町内会などの夏祭りも、大半がこの時期に集中しております。最も健康に留意が必要な時期であり、くれぐれもお身体にはご自愛いただきますと共に、平素の一方ならぬご好意に深く感謝を申し上げます。
敬具」
(平成25年夏の「社長挨拶文」より)

「拝啓
 年末12月初めの慌ただしい師走のさなかに、5年振りのアメリカへ2泊4日の弾丸ツアー(と言うらしい)に行って来ました。
 1泊目は初めてのシカゴ。リンカーン、アル・カポネが現れ、ロータリークラブを育てたアメリカ第3位の世界都市ですが、季節のせいかミシガン湖から立ち込める霧が、街全体に漂い終日厚い雲に覆われていました。
 早朝から夜まで、延べ2時間程タクシーで走り回りましたが、どの時間帯でも、ダイナミックな経済規模を示すように、広い幹線道路は車々で溢れていました。ホテルは140年の歴史的建造物で、歴代大統領も泊ったとのことでした。
 2泊目はサンフランシスコ。5時間のフライト、2時間の時差で着いたところは、一転雲一つない青空が拡がる風景でした。飛行場から車で2時間の食品メーカーを訪ねましたが、工場もオフィスもまっさらで、実にフレンドリーでした。
 夜は、ネオンに照らされた坂道の由緒ある街並みのドライブを楽しみながら、寿司屋へ行きました。店は超満員で、入口は待ち合い用のカウンターバーになっていて、豊富な日本酒や焼酎が取り揃えられ、美人スタッフの応接もセンスが良くお洒落でした。オーナーはアメリカ人で、日本で15年間もプロ野球選手だったとのこと。味も大満喫しました。(参考までに店名は『オズマ』)
 年の瀬、はて今年はどんな年だったのか。たった1年の歴史が、一陣の風が通り過ぎ、遥か彼方へ去ってしまったように、朧げで頼りないことに胸打たれます。
 今年一年も色々とお世話になり、有難うございました。平素の無沙汰をお詫びしますと共に、どうか皆様方ご家族の方全てが、希望と夢に溢れた甲午(きのえうま)年の春を迎えられますことを念願し、年末のご挨拶とさせて頂きます。
敬具」
 (平成25年々末の「社長挨拶文より」)

 400年前のスペインの作家セルバンテスが書いた『ドン・キホーテ』という作品がある。痩馬にまたがり、騎士道を信じ、風車に向って突進するドン・キホーテの物語が語り伝えられるのは、その夢が非常識なものであるにもかかわらず、あくまで美しいからである。600年前、世阿弥は『花伝の書』を著わし「舞は能を源としているが、その舞には花がなければばらない」と伝えている。6代目尾上菊五郎は、生涯踊り続けた人生の最後に及んでなお「まだ足りぬ、踊り踊りてあの世まで」と辞世の句を詠んだ。

「人間は誰でも本来、何事をも、自分が深く思い考えた通りに成すことが出来る。自分がもし出来ないと思えば何事も出来ないし、出来ると信念すれば、何事もなすことが出来る。つまり、すべてが、自分が自分自身に課した信念のとおりになる。」
(中村天風「成功の実現」)


「成澤由浩(東京・南青山『NARISAWA』オーナーシェフ)

 1969年愛知県生まれ。19歳からの8年間をヨーロッパの著名なシェフのもとで過ごし、帰国と同時に神奈川県小田原市に『La Napouleラナプール』をオープン。東京から多くの著名人や美食家たちを引き寄せた港の前の小さなレストランは、今だ伝説のごとく語り継がれている。
 2003年に東京・南青山に移転。2011年に店名を『NARISAWA』に改名。シェフ成澤は『サスティナビリティーとガストロノミーの融合』というテーマで、世界でもいち早く、自然保護に関わる料理を発表している。素材を生み出す背景をも守る気持ちから生まれた世界初の『土』のスープ、『水』のサラダ。『森とともに生きる』をテーマに、ダイレクトに土や木を"食す"ことで、人々により自然を意識させようとした料理の数々は、料理人と言う立場で自然を理解し、料理を通して環境問題を訴え続けるNARISAWAの代名詞になった。『食べ手には、自然の力を存分に吸収してほしい。物質ではなく生命を頂いているのだということを忘れぬように』......これが成澤の料理スタイルである。常に自然体であり、時の流れに身を任すように季節や風景を器の中に甦らせていく。
 自然の再生と安全な環境への願いを込めたメッセージは、フランス、イタリア、スペイン、ブラジルと世界中の料理学会で称賛され、2011年のマドリッド・フュージョンでは、『世界で最も影響力のあるシェフ』に選ばれている。
 現在は森林の再生保護、そして日本の自然環境と食文化を護り、次の世代へと繋いでいくための活動として有識者の会議を開き、日本各地に残された知識や技術、在来種を維持し、持続させる活動を積極的に行っている。
2013年 The Asia 50 Best Restaurants アジアNo.1
2013年 The World 50 Best Restaurants 世界20位
2013年 The Sustainable Restaurant Award 世界No.1 」

 事業の繁栄発展の究極は、たった二つのコンセプトから成り立っている。
 一つは成長拡大させること。もう一つは安定させることである。この二つの哲理を同時に戦略課題とし、実行して、はじめて繁栄発展が起こる。二つのうち、どちらかの一つが欠けても事業の繁栄発展はあり得ない。

 今日もお客様からのメッセージが届きます。

『ホームパーティーをよく家でするのですが、御社のピザやチーズや冷凍食品など本当に大活躍しています!これからの季節、お誕生日会、クリスマス、忘年会、サークル仲間との女子会などイベントが盛りだくさんなので、どうやって華やかでおいしそうに演出できるかディスプレーを考えるのも楽しいです!』
『北海道ホットケーキが1番のお気に入りです。初めて食べた時、今まで食べてたのはホットケーキじゃないんだな、これが本当のホットケーキなのかと感動すら覚えました。』
『〈ブールコンポーゼ・ド・パリ〉最高です!いつも買ってるお店で品切れだったとき、似たような製品を買いましたが、全く異なり、我慢できず取り寄せて買い直したほどです。』
『御社のチーズはどれもコクがあって、家族みんな大好きです!とくにキャンディーチーズは母が買ってくると、家族みんながすぐにペロリと食べてしまうので、ファミリーサイズのキャンディーチーズなどを売って欲しいです。』
『紹介ムービーを拝見すると社員のみなさんが仲良く働いてらっしゃるのが伝わってきます。どの仕事も職種も最後は人です、社員です。マリンフードさんのおいしさも伝わってきます。』

 私達の携っている食品ビジネスは、バブル経済はもとより、家電、電子業界や、情報、通信、自動車、アパレル、住宅産業と比べても、限りなく地道でローテク、保守的な産業だ。おふくろの味つけを好む性向は、かつて食べたことのない食品の出現を阻み、ファッションや趣味に比べて、生涯最も変わることのない嗜好性だと言われている。しかし、ひとたびお客様に我社の商品を注文していただければ、それを縁に何回でも幾年も変わらぬお取引をして頂ける。実に恵まれた事業でもある。

マリンフードに4つの「大方針」がある。

 1.コア・コンピタンス(核の力)
 2.カスタマー・フォーカス(お客様第一主義)
 3.スピード(早さ)
 4.マネジメント・バイ・ワンダリング・アラウンド(経営は歩き回りながら)

 状況は必ずしも楽天的ではありません。しかし、この環境の激変に耐え、激しい競争に生き残り、目標にチャレンジし、売上げや利益が順調であり続ける事ほど企業やその社員にとって幸福なことはない。そんな会社を、未来につながるナイスカンパニー、エクセレントカンパニーを創り上げることが出来れば、その原動力となることが出来れば、偶然に入った会社、偶然に出会った運命の中で、一回きりの私達の人生が、どんなに輝いたものになるだろう。

 今年で事業発展計画発表会は28回を数える。この間の成果は、まるで遅々とだらだら坂を登る歩みであった。そして今年、我々は『昴~我が胸は熱く夢を追い続けるなり~』と言う新しい標語を押し立てて船出した。

 私達は、宇宙の悠久の歴史の中で、運命の悪戯から、同時代に生まれ、マリンフードに働いている。しかし状況は必ずしも楽天的ではありません。
 この環境の激変に耐え、激しい競争に生き残り、目標にチャレンジし、売上や利益が順調であり続ける事ほど企業やその社員にとって幸福なことはない。そんな会社を、未来につながるナイスカンパニー、エクセレントカンパニーを創り上げることが出来れば、その原動力となることが出来れば、偶然に入った会社、偶然に出会った運命の中で、一回きりの私達の人生が、どんなに輝いたものになるだろう。

 今年で事業発展計画発表会は27回を数える。この間の成果は、まるで遅々とだらだら坂を登る歩みであった。そして今年、我々は『醍醐味~涅槃経が言う究極の味』と言う新しい標語を押し立てて船出した。

昴


 私は大いなる願望(マリンドリーム)達成に向い、ひたすら精進し、方向を決定し、理念を固め、誠意をもって、情熱あふれる経営を推進することを、天から課せられた使命だと考え、実行する。  

平成26年1月25日
取締役社長 吉村直樹