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飛天

平成27年 宇宙戦艦ヤマト ~イスカンダルへ今、旅立つ~


飛天

 NHKの今年の大河ドラマの主人公は、吉田松陰の妹ですが、いささか題材探しに苦しんだ様子が感じられます。
 ちょっと対象を世界に移すだけで、テーマは涯てしなく広がるのですが...。例えばジュリアス・シーザーの話をディテールも含めて日本流にしっかりと描いたらどうでしょうか?塩野七生さんの「ローマ人の物語」のⅣ、Ⅴ巻「ジュリアス・シーザー」なんて世界一だと思います。脚本はジェームス三木さんなんかがいい。演出は蜷川幸雄。シーザーは阿部寛。
 仏陀なら手塚治虫の漫画がある。チンギスハン=蒼き狼...ここは原作に井上靖を選びたい。ジョージ・ワシントンなんかやったら、オバマさんが観るかも知れない。ナポレオンやればフランスのオランド大統領だって観る。中国には三国志がある。横山光輝さんの漫画全60巻は素晴らしい。友人の奥さんに貸したら、次から次に奥さん連中の手を渡って、帰って来たのはなんと3年後です。
 日本には世界史を題材にした誇るべき原作が沢山あって、グローバルの視点が必須の世の中、これらを1年間じっくり観てみたい。
 ロケは国内で済ませば、予算は2倍程度で出来るはず。外務省と経済産業省とクールジャパンの文部科学省に援助してもらえばいい。せめて5年に一度くらいやって諸外国との友誼を深めてもらいたいものです。

拝啓
 8月1日生まれのせいか、この年になっても夏が好きです。
 20数年前、3人の子供達が10歳前後の頃には、毎年7~8月の2ヶ月間のカレンダーを模造紙で作り、母、妻を加えた6人の顔写真を張りつけてスケジュール表を作ったものです。
 10日前後の旅行をする年も多く、そんな日々は起床から就寝まで、携帯用の電子オルガンの子供達の練習時間まで、より綿密なタイムテーブルを作成し、旅の先々の宿の壁に掲示したものでした。
 イギリスの児童文学者アーサー・ランサムの、イングランド湖沼地帯の夏休みを舞台にした冒険小説『ツバメ号とアマゾン号』などは、ワクワクしながら何回も何回も読み返したものです。
 なんと、ランサムは英国対外情報部MI6に属していた情報員だったようなのですが、007の別の顔だったかも知れません。
 そうした反面、8月の後半、夏休みの終わりは辛いものがあります。沢山残っている宿題(思い出すだけでも憂鬱ですが)のせいだけではありません。
 二階の子供部屋のベッドで、夏の終わりの暮れ行く夕日を眺めていると、怠惰な生活を反省して、えもいわれぬ哀感に押し潰されそうになりました。
 季節はまさに盛夏。この時期、万葉の時代から「うなぎを食せよ」「土をいじるな」「衣類や図書の虫干しをせよ」「あんころ餅を食べよ」等々の習慣や俗信が各地にあるそうです。町内会などの夏祭りも、大半がこの時期に集中しております。最も健康に留意が必要な時期であり、くれぐれもお身体にはご自愛いただきますと共に、平素の一方ならぬご好意に深く感謝を申し上げます。
敬具
 (平成26年夏の「社長挨拶文」より)


拝啓
 今秋、吉永小百合さんの映画「ふしぎな岬の物語」(モントリオール世界映画祭審査員特別賞)を観て感じるものがあり、自宅(大阪箕面)近くの池田の閑静な住宅地の高台にある、古い喫茶店(森、夜はスナック)を久しぶりに訪ねました。
 オープンは大阪万博が開催された翌年の1971年(昭和46年)ですから、43年の歴史を刻んでいます。
 年の離れた姉(青)、妹(緑、私と同じ年)の二人と、時たま室内装飾のデザイナーでもある姉のご主人(鹿)が顔を出されます。
 姉妹は札幌出身で、私は当時札幌の学生でしたが、その不思議な縁で、長期休暇で帰省の折々訪ねていました。札幌の友人(栗)を連れて行ったことがあり、偶然彼が妹さんと同じ中学出身で、妹さんが生徒会の会長、彼が副会長という関係だったと分かり大いに驚きました。
 いつもご主人の趣味のジャズ音楽が流れて、レコードのジャケットが掲示されていました。冬にはお店の中央に、焔が揺れる煙突付きの石油ストーブ(F)があり、それが欲しくてメーカーを探したこともありました。
 暫くして妹さんの姿がなく、結婚して札幌へ帰られたとのことでした。
 一年程経った頃、お店に妹さんがおられました。明るい笑顔で「子供つきで戻ってきちゃった」と教えてくれました。
 大阪教育大学の裏手に当たり、多くの学生が出入りし、店は活気に溢れていました。
 随分月日が経ちました。私は大阪に戻り、大阪教育大学は移転し、ご主人は7年程前に亡くなり、Fも今はありません。息子(風)さんはお目にかかったことはありませんが、自立されているようです。年に三、四回程度しか訪ねることがありませんが、今もレコードのジャズ音楽が流れています。姉妹とも映画や演劇の観賞がご趣味で、カウンター越しに、グレンギリーのスコッチが揺れるグラスを片手に、そんな話で時間が過ぎるのを忘れてしまいます。
 今年一年も色々とお世話になり、有難うございました。平素の無沙汰をお詫びしますと共に、どうか、皆様方ご家族の方全てが、希望と夢に溢れた乙未(きのとひつじ)の年を迎えられることを念願し、年末のご挨拶とさせていただきます。
敬具
 (平成26年々末の「社長挨拶文」より)

「人間は誰でも本来、何事をも、自分が深く思い考えた通りに成すことが出来る。自分がもし出来ないと思えば何事も出来ないし、出来ると信念すれば、何事もなすことが出来る。つまり、すべてが、自分が自分自身に課した信念のとおりになる。」
(中村天風「成功の実現」)

 400年前のスペインの作家セルバンティスが書いた『ドン・キホーテ』という作品がある。痩馬にまたがり、騎士道を信じ、風車に向って突進するドン・キホーテの物語が語り伝えられるのは、その夢が非常識なものであるにもかかわらず、あくまで美しいからである。600年前、世阿弥は『花伝の書』を著わし「舞は能を源としているが、その舞には花がなければならない」と伝えている。6代目尾上菊五郎は、生涯踊り続けた人生の最後に及んでなお「まだ足りぬ、踊り踊りてあの世まで」と辞世の句を詠んだ。

 日経ビジネス2014年11月17日号が「社長が選ぶベスト社長」を掲載している。
1位 永守重信 日本電産
2位 孫 正義 ソフトバンク
3位 豊田章男 トヨタ自動車
4位 鈴木敏文 セブン&アイ・HD
5位 古森重隆 富士フィルムHD
6位 柳井 正 ファーストリテイリング
7位 藤森義明 LIXIL
7位 高原豪久 ユニ・チャーム
9位 新浪剛史 サントリーHD
9位 似鳥昭雄 ニトリHD

 三菱ケミカルHD社長の小林喜光が孫正義を語る。
 「ベスト経営者はソフトバンク社長の孫正義しか思いつかない。ゼロから事業を始めて、最も企業価値を大きく伸ばした。
 失敗にもめげず、常にチャレンジをして次々と先手を打つ。投資した株の価値が数千倍になった中国のアリババ集団への出資もそう。10年以上前に手を打つ感性が素晴らしい。
 細かい数字へのこだわりもすさまじい。経団連など財界活動は全くやらないので『自分のことばかり』と批判する人もいるが、業績で誰にも負けない結果を出している。
 次世代の経営者が学ぶべきは、成功しても、とてつもない金持ちになっても挑戦し続けるところだ。孫正義はいつまでもボクサーのようにリングに上がり、ハングリー精神を持って時代を変えようとしている。」

 事業の繁栄発展の究極は、たった二つのコンセプトから成り立っている。
 一つは成長拡大させること。もう一つは安定させることである。この二つの哲理を同時に戦略課題とし、実行して、はじめて繁栄発展が起こる。二つのうち、どちらかの一つが欠けても事業の繁栄発展はあり得ない。

 私達の携っている食品ビジネスは、バブル経済はもとより、家電、電子業界や、情報、通信、自動車、アパレル、住宅産業と比べても、限りなく地道でローテク、保守的な産業です。おふくろの味つけを好む性向は、かつて食べたことのない食品の出現を阻み、ファッションや趣味に比べて、生涯最も変わることのない嗜好性だと言われている。しかしひとたびお客様に我社の商品を注文していただければ、それを縁に何回でも幾年も変わらぬお取引をして頂ける。
 更に、私は食品ほど可能性に溢れた仕事もまた、他に類を見ないと信じる者です。日本の食品の市場規模は80兆円です。自動車が10兆円。住宅産業で25兆円です。ダントツに食品業界の規模は大きいのです。世界に目を転じると、約1500兆円。これが2050年になると3000兆円になると推定されています。目の眩む規模です。我々全べてに無限の可能性が秘められています。

マリンフードに6つの『企業の道』がある。

Ⅰ.本業
Ⅱ.成長拡大
Ⅲ.創造
Ⅳ.リエンジニアリング
Ⅴ.発信
Ⅵ.共感=共生

 今日もお客様からのメッセージが届きます。
「緊迫した『工務大会』の映像と、ミュージカルのムービーを、とても楽しく拝見させて頂きました。♪マリンフードさんの安心・安全で美味しい商品は、こういう素晴らしい技術を持った方々が、裏側で頑張っておられるからこそなんですね。」
「今までマリンフードのイメージって工場のというイメージしかなくて、こんなにいっぱいパソコンがあって、対応事務作業がこんなにたくさんあるんだと驚いています。業務会議なども行われており、商品に対する意気込みが感じられました。」
「ふれあいセールに初めて行きました。沢山のお客さんで溢れてました。商品を一通り見て、どれもお安くしてくれていたので、テンションが上がってしまって、知らず知らずにカゴは商品で一杯になってました。」
「ムービー楽しかった。カラオケの歌がピンクレディーの曲。懐かしい懐かしい。私の青春でした。歌ってる社員の方、若いのに知ってたのですね。これからもずっと頑張って働いてと応援したくなります。」

 今年で事業発展計画発表会は29回を数える。この間の成果は、まるで遅々とだらだら坂を登る歩みであった。そして今年、我々は『宇宙戦艦ヤマト~イスカンダルへ今、旅立つ~』と言う新しい標語を押し立てて船出した。

 私は大いなる願望(マリンドリーム)達成に向い、ひたすら精進し、方向を決定し、理念を固め、誠意をもって、情熱あふれる経営を推進することを、天から課せられた使命だと考え、実行する。

平成27年1月31日
取締役社長 吉村直樹