#8 マーガリンってなに?

研究部Aチーム | 更新日:2001.04.01

2001年
第8回「マーガリンってなに?」

 いつもトーストに塗って食べているマーガリン、このマーガリンは何から出来ているのでしょうか?また「バター」と「マーガリン」は何が違うのでしょうか?

 よく言われているのは"バターは動物性、マーガリンは植物性"という事ですが、実は、これは間違いです。「バター」は牛乳から乳脂肪分を取り出したもの。一方、「マーガリン」は油と水を合わせたもので、この油として、魚油や豚脂・牛脂なども使われているからです。
 それでは、それぞれの作り方を見てみましょう。
 まず「バター」を作るには、生クリームを冷やしながら延々とホイップマシーンでかき混ぜていきます。すると、生クリーム中の脂肪がどんどん集まって固まりになっていき、やがて「バター」になります。

 一方、「マーガリン」は、硬い脂や液体の油など何種類かの油脂を溶かして混ぜ合わせた中に乳化剤を入れ、水を加えて乳化させた後、アイスクリームを作るときのように急速に冷やしながらかき混ぜて出来上がりとなります。
 「バター」は一般のご家庭でもおいしいものが作れますが、「マーガリン」の材料は結構特殊な物が多く、家庭で作るには、ちょっと難しいかもしれません。


ここで簡単に「マーガリン」に使われる原材料を紹介しておきましょう。
a. 油脂: マーガリンのほとんどを占める主原料。植物性のものと動物性のものが有ります。またそれら油脂に水素添加等を行って硬くしたものを食用精製加工油脂と呼びます。
b. バター及び乳脂肪: マーガリンにバターや乳脂肪などを加える事があります。このような物は普通コンパウンドマーガリンと呼ばれます。大まかに言ってバターなどを加えるとおいしくなるのですが、その分値段が高くなります。
c. 乳成分: 風味付の為に全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリームなどの乳成分も添加される事がありますが、こげやすくなるので、炒める調理にはあまり向きません。
d. 食塩: 塩味を付ける為用いられます。
e. 香料: バターやミルク等の風味を付ける為に使われます。マーガリンの味を決定するのに重要な物です。
f. 着色料: マーガリンはそのままでは真っ白ですのでおいしそうな色にする為にβカロテン等の着色料を加えます。
g. 乳化剤: 油の中に水を分散させたままの乳化状態を保つ為に加えられます。
i. その他: 上記の他にビタミンA,D,E、カルシウム、保存料、酸化防止剤などが使われる事もあります。

スーパー等でご購入されたマーガリンの裏側等には原材料名が書いてありますので今後の参考にしてくださいませ。