#41 ラードのお話

研究部Aチーム O.Y | 更新日:2010.07.01

 トンカツのような揚げ物、専門店で食べる味とご家庭の味とでは美味しさが違うと感じる事はありませんか?専門店では揚げた時の独特のサクサク感と香ばしい風味、そして何より旨味が引き立っています。ご家庭やお惣菜では、例え揚げたてであっても専門店の味にはかないません。その味の違いの大きな要因となっているのがラードです。
 ご家庭ではサラダ油(植物性の油)を使う事がほとんどだと思いますが、専門店ではラード、つまり豚の脂を使って揚げ物を作っています。ラードには豚の旨味がそのまま反映されており、トンカツの名店では毎日こだわりの豚の脂身からラードを作って営業する店もあるほどです。この豚の旨味が独特の味を生み出しているのです。
 ではスーパーなどのお惣菜もラードで揚げればもっと美味しくなるのでは?とお思いの方もいらっしゃると思います。その通り、揚げたては美味しくなるのです。しかし時間が経つとどうでしょう。ラードは温度が下がると固まってしまい、表面が脂身で覆われてとても油っぽくなってしまうのです。豚肉の脂身は室温で白くなっていますよね。これに比べてサラダ油は温度が下がっても液体ですから、揚げたてを食べるわけではないお惣菜やお弁当にはサラダ油が向いているのです。
ではご家庭ではどうでしょう。揚げ物は揚げたてが一番美味しいですから、食べる直前に揚げますよね。つまりラードはご家庭での揚げ物をグンと美味しくすることができるんです。お肉や食材、調理法にこだわることも大切ですが、一度揚げ油にこだわってみてはいかがでしょうか?
 最後に、ラードを使ったマリンフードの商品に、「ぎゅっと絞ってパラッとチャーハンの素」があります。この商品はご家庭で簡単にパラッとした本格チャーハンが作れる優れものです。第38回のおいしいものコラムで詳しく紹介していますので、是非ご覧ください。
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